明時代
軸装(186 x 41.6 cm)
紙本・水墨徐渭(一五二一~一五九三)は浙江山陰の人。花卉、山水、人物、鳥虫、竹石画に才能を発揮。その自由奔放な画風は後世に多大な影響を及ぼし、清時代の花卉雑画の先駆をなす位置をしめています。この榴実図は徐渭の作品の中でも熟紙を用いて希少な例で、一般の生紙を用いたものとは?墨の趣をいささか異にしています。図の右上に自ら題した行草書の五絶一首、「山深くして石榴熟す、日に向いて口を開いて咲う、深山にして人の収むること少なく、顆ゝ明珠走る。」詩書画三位一体となった徐渭の代表作です。